『花言葉』The origin of flower symbolism

学び

花言葉はトルコの『セラム』(花に意味を付けて贈る事で相手に気持ちを伝えるという風習)が起源だと言われています。 科学的な根拠はなく花言葉を公式に認定する機関も存在しません。ちょっとしたユーモアの様なものでしょうか。19世紀の西欧社会で盛んになり、日本には明治時代に輸入されて日本独自の花言葉も盛んに提案されるようになりました。

ユリ(Lily) 威厳


水仙(Narcissus) 自己愛


スミレ(Violet) 節度


薔薇(Rose) 愛情


ダリア(Dahlia) 感謝

私はひとさまの御宅に遊びに行かせていただく機会には、花を手土産にする事が多いのですが、お花屋さんに行くと季節の花や木の実や枝もの、最近だと染色液を吸わせたカラフルな花などがあり、とてもワクワクします。中でも白色のダリアは感謝の気持ちを伝えたい時に選ぶ事が多いです。花の香りを楽しんだり眺めたりしているととても癒されます。時には花言葉をたしなむのも楽しいものです。散歩でよく見かける花の花言葉も少し紹介します。

富山県育ちの私にとって春と言えばチューリップ。富山県砺波市はチューリップ球根の出荷量日本一。4月下旬あたりからチューリップ畑の風景を楽しむことができます。色によって花言葉も様々の様です。私が好きなチューリップはSpringGreenという緑のチューリップで、花言葉は思いやりです。いつか春に富山にいらっしゃる機会があったら是非推しのチューリップを選んでみてください。


ふじの花姿からヨーロッパではwelcomeという花言葉、また、おもてなしをする振袖の女性に例えられて柔らかく包み込むような優しさという花言葉ができたそうです。毎年ゴールデンウィークあたり、藤棚から美しい紫色が溢れてうっとりします。最近知ったのですが、藤の豆って食べられるみたいですね。召し上がった経験のある方、ぜひどんな感じか教えて下さい。


学名Lavandulaは、ラテン語の「洗う」という意味のlavoに由来する様です。効能の1つである精神安定効果から沈黙という花言葉になったそう。他にも殺菌作用や鎮痛作用などの効果があり、バスルームやベッドルームでリラックスする時の香りにぴったりです。みなさま、山梨県の河口湖にある大石公園を御存知ですか。私は大好きで、年中、湖と草花と富士山の風景が楽しめるのですが、7月のラベンダーの時期はひときわ美しい風景が楽しめます。


槿むくげは春の終わりから秋にかけて次々と花を咲かせるので、お庭にお勧めです。お庭の管理が杜撰でも槿は強く生き生きと咲いていたりします。個人的につぼみがちょっとねじねじしている感じが好きです。花びらの色が美しく華やかでみずみずしくて、見ると嬉しい気分になります。アオイ科フヨウ属。花はタチアオイやフヨウに似ていますね。ハイビスカスみたいな感じ。信念という花言葉は海外でも日本でも共通で、タチアオイが12世紀頃に十字軍によってシリアから運ばれてきた逸話に因んでいるようです。


はぎは枝垂れた枝先に花が付きます。その様子から謙虚なイメージになったそう。秋の落ち着いた風景の中にパッと目を引く華やかな花。個人的には、考えを巡らせている様な花姿だと思ったことはなかったかな。東南アジアや北米に分布しています。『万葉集』(奈良時代に成立したとみられる日本に現存する最古の和歌集)には142首に登場します。

秋の野に咲ける秋萩秋風に靡ける上に秋の露置けり   大伴家持

秋風の中で萩の花に美しい水滴が乗っかている感じでしょうか。昔から日本人に愛されてきた植物なのでしょうね。


秋のあぜ道に咲く美しく妖艶な花。毎年秋のお彼岸の時期を知らせてくれるようです。

【お彼岸とは】
春分・秋分の日のそれぞれ前後3日間、計7日間の事です。煩悩を放ち悟りを開く為の修行をする期間です。春分・秋分の日は昼夜の長さが同じになることから、あの世とこの世が最も近づくと考えられ、一般的には、お墓参りをします。そして、春にはぼた餅、秋にはおはぎを食べます。彼岸の頃に咲く牡丹(春)と萩(秋)に由来しています。


冬の枯葉の中に艶やかに咲く福寿草ふくじゅそう。学名『Adonis ramosa』の由来がギリシア神話でイノシシに殺されたアドニス少年であることから『悲しい思い出』という花言葉もあります。そして、実は根に毒があります。それはさておき、南天や千両、万両、梅などと共に、お正月に飾る植物の1つですね。江戸時代から飾られていたそう。『幸福』と『長寿』を合わせて『福寿草』と名付けられました。


英名は、Japanese witch hazel。『hazel』はヘーゼルナッツの木、『ハシバミ』という木の事です。ヨーロッパの神話の中で、農業の神に捧げられる"ハシバミの木"や、地下水脈や金鉱を探す時の"ハシバミの杖"として登場し、神秘的な力を持つものとして親しまれていて、英名は”Japanese witch hazel(日本の魔女のハシバミ)”と呼びます。2月になると冷えた空気の中にピカッと明かりがついた様に花を咲かせます。私はいつも錦糸卵にそっくりだなぁと思いながら、梅の観賞と共に楽しんでいます。放射状に広がる鮮やかな黄色が確かに『ひらめき』って感じですね。


いかがでしたでしょうか。我が家はプランターで何種類か植物を育てています。私は家では花と共に生活をし、外では花を見て季節を味わっているのですが、とても豊かな気持ちになります。