2025.4.25【カシミール問題】

NEWS解説

2025年4月22日、インド統治下のバイサラン渓谷で、テロ攻撃が発生しました。襲撃者は観光客の宗教を確認し、特にヒンドゥー教徒を選別して射殺しました。襲撃者は「ザ・レジスタンス・フロント(TRF)」という武装組織、パキスタンを拠点とする過激派組織「ラシュカレ・トイバ(LeT)」の分派または隠れ蓑とみられています。インド政府はパキスタンがこの攻撃を支援したと非難しています。パキスタンは関与を否定しています。

なぜ宗教の違いが問題を引き起こすのか

まず、日常生活のルールが宗教によって異なります。そして、自分の信じている宗教が唯一の正しい道だと考えると、他の宗教を否定する態度になりがちです。さらに、宗教的な意見が政策に反映されると、違う宗教の人々が不満を感じやすくなってしまいます。

世界の宗教に関係する対立

この記事で紹介させていただいたインドとパキスタンの問題以外にも、世界では揉め事が起こっています。

イスラエルとパレスチナの対立
【背景】:イスラエルには主にユダヤ教徒が住んでおり、パレスチナ側には主にイスラム教徒が住んでいます。両者はエルサレムという聖地を含む土地をめぐって長い間争ってきました。
【問題点】:宗教的な聖地の所有権をめぐる争いが続いています。政治的対立に宗教の違いが加わることで、和解が難しくなっています。

ミャンマーのロヒンギャ問題
【背景】:ミャンマーの多数派は仏教徒ですが、ロヒンギャというイスラム教徒の少数民族がいます。【問題点】:宗教と民族の違いを理由に、ロヒンギャが差別・迫害を受けています。多くのロヒンギャが難民として他国に逃れざるを得なくなっています。

これらの問題を解決する為には、子供の頃から多様な宗教や文化について学ぶことが大切だと思います。お互いの考えを知ることで、偏見を減らすことができます。
しかし、教育は、家庭によって大きく違いが出ます。偏見は親から受け継ぎやすいです。子供は、特に幼いころ、親の意見を疑うことが少ないため、親の偏った考えを正しいと信じ込みやすいです。小さい頃から「〇〇の人たちはダメだ」といった言葉を聞いて育つと、それが『普通』だと感じるようになります。成長する中で他の意見や他の価値観に触れることが重要です。多様な考え方に多く触れることで、子供は自分の考えで判断できるようになります。
私たち大人も、情報を多方面から取り入れ、思考を巡らし、『自分の意見を持つ』ことを忘れないようにしたいものです。